好きを仕事にできる人を増やして「情熱がめぐる経済をつくる」。仲間と共に、道なき道を切り拓いていきたい。
新卒で人材企業へ就職し、ベンチャーと言われる規模感から大企業と言われる組織に成長するまでの過渡期に在籍していた澁谷さん。
その後も、転職先で新規領域に携わり、ビジネス周りのさまざまな役割を経験し、事業責任者としていくつかのプロダクトの推進をしてきました。
刺激的で順風満帆な働き方をしてきたように思える澁谷さんですが、
「20代の頃はいまいちだった。でも、初めての転職を通じて働くことの楽しさ、熱中することの面白さを知った」
と、自身のこれまでの仕事への価値観について語ります。
今回はそんな澁谷さんに、働くということへの価値観が変わった体験について、その考え方がどうMOSHで働くことに通じているのかを中心にお聞きしました。
組織の拡大、新規領域への挑戦、事業譲渡、新規事業立ち上げに子育てと多くの経験を経て、MOSHへ。
―MOSHに参画するまでの経歴を教えてください。
新卒でインテリジェンス(現・パーソルキャリア)に入社し、7年半ほど在籍。この会社では、人材紹介のキャリアアドバイザー、営業、最後の1年間はグループ全体の人事を担当しました。
僕が入社した当時、この会社は数百人規模のベンチャー企業だったんですが、辞める頃には6,000人以上社員がいる大企業になっていて。そんな環境で働いていたことから、アーリーステージの組織で仕事をしてみたいと思うようになり、当時上場したばかりで社員数が60人くらいだったリブセンスに転職しました。
―ベンチャー企業で働きたいとの思いから、転職をしたんですね。リブセンスでは、どのような業務を経験しましたか?
リブセンスは主要事業がHR領域だったので、てっきり僕もHR系の事業に携わると思っていたんですが、配属されたのは新規事業領域の不動産の部署でした。
僕が3人目の社員というまだ立ち上げ期の部署で、最初は営業職としてスタートします。でも、入社した直後に当時の事業責任者が会社を辞めることになったんです。そんなきっかけから、徐々にビジネスサイド全般を任されるという、とても貴重な経験をしました。
Webマーケを担当したり、エンジニアではないのに開発マネージャーになったり、PdMになったり。最後は、不動産領域の事業責任者を任せてもらっていました。
賃貸ポータルサイトの『DOOR賃貸』、マンションの価格査定サービス『IESHIL』、さらには大手不動産企業と立ち上げたジョイントベンチャー。これら3つの事業領域に携わるという貴重な経験をさせていただきました。
―思ってもいなかった不動産領域への配属を始め、たくさんの経験をしましたね。その後、どのような経緯をたどって、MOSHとの出会いを果たしたのでしょう?
その後、二番目に生まれた子が双子だったこともあり、1年ほど育休をとりました。と言っても当時は事業責任者だったので完全に休むわけにはいかず、半育休というかたちで一日数時間程度リモートで仕事をしながら家事育児もするという生活をしていました。
育休中に、長らく携わってきた『DOOR賃貸』の事業譲渡を経験し、キャリアとして一区切りついたと感じるようになり、復帰後は新規事業の立ち上げをすることになりました。しかし、その新規事業を形にすることができず、7年半勤めたリブセンスを退社しました。次はスタートアップで勝負したいという想いはありましたが、双子がまだ保育園に入る前だったこともあり、この状態でスタートアップにコミットするのは難しいと判断し、数ヶ月間フリーランスとしてゆるりと仕事をしていました。ちょうど、フリーランスになる決断をしたタイミングで代表の籔さんに初めて会いました。
―そのままオファーを受けて、MOSHに参画することになったのですか?
いいえ。その時は子育ての状況を考えて、一度お断りしました。それで、フリーランスとしてしばらく働いて、業務委託として仕事をもらっていた会社にそのまま入社して。そこでまた新規事業立ち上げを経験させてもらって…。半年ほど働いた後に、MOSHへ正式に入社をすることになりました。
人生における転換期を二回経て、仕事に熱中することの楽しさ、好きなことを仕事にする面白さに気付かされた。
―MOSHに参画するまでに、本当にさまざまな業務や役割を経験されていますね。澁谷さんにとっての転換期となったのは、いつですか?
転換期は、二つありました。
一つ目の転換期はリブセンスに転職した頃、30歳くらいの時です。それまでの僕って、正直いまいちで(笑)。それなりに仕事していたし、一定の成果は出してはいたんですけど、仕事に熱中しきれなかったというか…。仕事は仕事、プライベートはプライベートという考えで、忙しい毎日を送っていたものの、自分の働き方を好きになれなかったんです。
そんな僕がリブセンスに入社して、新しいプロダクトを自分たちの手で成長させるという経験をさせてもらって、初めて仕事に熱中することができました。仕事って、こんなにも楽しいんだと思えたのはそれが初めてのことで、育休に入るまでは無我夢中で仕事をしていましたね。それが、僕にとっての最初のブレイクスルーポイントだった気がします。
―働くことへの考え方、価値観がからっと変わった瞬間ですね。二つ目の転換期は、いつですか?
前職の会社に誘ってくれた、僕にとってのメンター的な先輩がいて、その方は会社に勤めながら自分でメディアを立ち上げるなど個人事業主としても活躍している人です。その人にメディアづくりのノウハウを教えてもらったことがあったんですが、それが僕にとって二回目のブレイクスルーポイントだったと感じます。
その方を真似て自分でもメディアを立ち上げたところ、案外うまくいったんですよね。メディアを立ち上げて、ちゃんと収益化できて、個人事業主として開業して…という経験ができたんです。自分の好きなことでお金を稼ぐという体験ができたことは、僕のその後の働き方を大きく変えてくれた経験になったと思っています。
自分の好きなことをできていない人が多い世の中で、情熱を持った個人を応援するMOSH。その事業内容に心から惹かれた。
―2021年11月から正式にMOSHの社員となった、澁谷さん。社員になろうと決意した理由を教えてください。
先ほどお話したように、籔さんに出会ったのはフリーランスになるのを決めた頃です。その時は家庭の事情もあって、すぐに入社というわけにはいきませんでしたが、正直めちゃくちゃおもしろそうだなと感じていたんです。
自分が心から熱中できることを仕事にするのはとても素敵なことだと思っていて、MOSHの個人をエンパワーメントするという思想やプロダクトに強い興味を持ちました。純粋に目指す世界観が近いと感じ、この領域で勝負したいと思えました。また、今後急成長していくであろう組織フェーズも自分には魅力的でした。
―やはり、MOSHの個人をエンパワーメントするという事業内容に魅力を感じたということでしょうか?
そうですね。僕自身は、いまいちだった20代を経験して、30代からようやく楽しく仕事できるようになりましたが、周りを見ると皆がそういう働き方をしているわけではないなと思うんです。
大企業に行かないと…という固定観念は今でもあると思いますし、いろいろなしがらみの中で働いて、自分の好きなことをできていない人って意外と多いと思っています。せっかく良い情熱を持っていても、それを十分に発揮できていない人が世の中には多いんだろうなと考えると、もったいないと感じるんですよね。だからこそ、そういった情熱を持った個人をエンパワメントするプロダクトを展開しているMOSHに強く惹かれたんだと思います。
また、MOSHで働くメンバーが魅力的だと感じたことも、入社を決めた大きな理由です。メンバーはみんな個性豊かで、素敵な人ばかり。この仲間たちと一緒に力を合わせていけば、大きなことを成し遂げていけそうだなと感じました。
―実際に入社した現在、どのような業務を担当していますか?
今のMOSHは、プロダクト、コーポレート、ビジネスの三つの領域に分かれています。その中で僕はビジネスサイドをリードする役割を任せてもらっています。
現時点でのMOSHは、サービスを使ってくれる事業者さんを増やしていくことが重要だと思っていて、そこをグロースさせるための施策立案から実行、組織づくりまで何でもやっています。MOSHというプロダクトを通して、より多くの個人の「好き」や「情熱」を仕事に変えるお手伝いをすることが、僕のMOSHでのミッションです。
MOSHを使って人生が180度変わった人も。事業者さんのさまざまな情熱に触れ、発見と刺激の多い毎日。
―MOSHに参画して、どんなところに面白さや楽しさを感じていますか?
これまで様々な事業者さんを見てきましたが、MOSHを活用してオンラインでサービス展開することで、人生が180度変わっていった人を、何人も見てきました。オフラインだけでサービス展開していた時の数倍の収入を得ている人もいらっしゃいます。
今の段階ではまだ局所的ではありますが、しっかりと個人をエンパワーメントできる事業になりつつあるMOSH。そんなMOSHを通じて、さまざまな事業者さんと触れ合うと、「こういう情熱が仕事になるんだ!」という発見がたくさんあって、毎日が刺激的です。誰よりも情熱を持って仕事をしている事業者さんは、本当にかっこいい人ばかり。そんな事業者さんを応援していくことに、面白みを感じています。
―MOSHで働く上で、難しさや課題を感じるところがありましたら、教えてください。
ヨガやフィットネスなどの特定のジャンルにおいては、ストアフロント型サービスECとして良いポジションニングが取れつつあり、オンラインでサービス展開する際に想起してもらいやすいところまで来ていると感じています。一方で特定のジャンル以外は、まだまだ想起されるに至ってません。MOSHは「情熱がめぐる経済をつくる」ということをミッションにしているので、特定のジャンルだけでなく、より幅広いジャンルで利用してもらう必要があると考えています。
それらを実現する難易度は高いですし、「自分ならできる」と自信を持って言うことは全然できないのですが(笑)、やったことがないことを何とか形にして成果に繋げることが僕の役割だと思っているので必ず実現したいです。道なき道を、MOSHのメンバーと一緒に築き上げていく。大変な道のりになるかもしれませんが、とてもワクワクしています。
メンバーと一緒に、とことん熱中して、全力で駆け抜けていきたい。
―働く上で、人生を生きる上で、澁谷さんの大切にしている考え方やモットーを教えてください。
何事も、楽しむことです。人生は有限なので、その限られた時間の中で誰と何をするかはとても大切だと考えています。
僕の両親もそうだったんですが、日本人は「将来のために今は我慢しよう」という考え方を持っている人がまだまだ多い気がします。でも、ずっと将来のために生きていくことが幸せなんでしょうか?
どうせ何かにチャレンジするなら、どんな時も、どんなことも楽しくやりたい。それは仕事もそうですし、子育てもそう。双子の育児で大変なことは正直多いですが、その中でいかに楽しくやるか、仕事をどう楽しんでいくかを建設的に考える人生のほうがハッピーだと思うんですよね。
―最後に、澁谷さんがMOSHで挑戦したいこと、成し遂げたいことを教えてください。
先ほどもお話ししましたが、「好き」や「情熱」を仕事に変えていける人を増やしていく。それがMOSHの使命だと思っているので、まずはMOSHを使ってサービス展開する事業者さんのジャンルをもっともっと広げていきたいですね。
事業者さんは個人事業主の方が多いので、予約や決済の機能だけを提供しているだけでは不十分で、今よりもサービス展開を多角的に支援できたほうが良いと考えています。「MOSHを使えば、好きなことで生きていける!」世の中のもっと多くの人に、そう思ってもらえるようなサービスに成長させていきたいです。
そして、会社のミッションを実現するために、とことん仕事に熱中して、メンバーと一緒に全力で駆け抜けていきたいと思っています。