MOSHのNotion大改革〜全員がバリュー起点で考える組織へ〜

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今年1月にNotionの大改革を行ったMOSH。運用も軌道に乗り、社内からの反響も上々で、この改革によって社内の隅々までバリューが浸透する結果となりました。(MOSHのValueの詳しい内容はこちら)

大規模な変更を短期間で行ったにも関わらず、現場の混乱を招かずに大成功となった今回の大改革。

その立役者であるMOSHブランドマネージャーの来休に改革の裏側を聞きました。

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来休(通称:らいらい、来来MOSHブランドマネージャー MOSHのブランド創り、アートディレクション、デザインを担当。

「以前からMOSHではNotionを活用しドキュメント管理していたものの、十分に使いこなせていないのが勿体無いなと感じていて、notionを使ってデータベースの一元化をしたりできたら、というのが頭にあったんです。また、ドキュメントのやりとりがSlackで行われていたため流れがちだったり、ログが追いづらいとか、他のメンバーのタスクが把握できない、などの課題が出てきたタイミングでもありました。

それを解決しようとNotionの改革を進めていく中で、 「他の人が何をやっているか知ることで、新しい何かが生まれるのでは?」 というMOSHの「ベストコンボ」の概念を取り入れようとしたことをきっかけに、バリュー全体の浸透やアイディアの起草などのしやすさも叶えていきました。」

MOSHのNotionではどんなことができるの?- 全ては個人ワークスペースから

まずは、今回のNotion大改革のベースとなっている『個人ワークスペース』を皆様にご紹介します。

MOSHのメンバー全員が持っているページで、いわばここがオフィス。 「ここを見れば必要なものが全て揃っている」状態を叶えています。

らいらいさんの、

  • ドキュメントが色んなところに散らばっている
  • ベスコンはどうやったら生まれるんだろう?

という想いが発端となった今回の大改革で、その根源的な課題を解決してくれているのが『個人ワークスペース』です。

ワークスペースの全体は下図のような構成になっています。

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自分に必要な議事録を含む全てのドキュメントが確認できる、タスクリストの作成ができる、などの基本的な要素はもちろん、他のメンバーが見た時にも「この人は何をやっている人なんだろう?」がわかるようになっています。

それにより「ここは一緒にやりましょう」、「これは別で同じような企画があるのでマージしましょう」などベストコンボが生まれやすい状態が叶っていたり、タスクの内容やタスク量なども把握することが可能です。

また、議事録やタスク内に「チーム」「ディビジョン」「担当者」などを設定することで、関係者全員の議事録スペースに同じものを反映させたり、チーム間でメンバーのタスクを確認できる、などの情報共有が容易になりました。

「全てをバリュー起点で考える」を叶えた仕組み - 気づけばいつもそこにある状態を創り出す

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個人ワークスペースの中に「ブランドブック」を置き、いつでもMOSHのミッションに紐づいた「クリエイターに提供する価値」を確認できます。

(先日この「ブランドブック」について詳しく紹介する記事が公開されましたので、気になる方はぜひこちらも読んでみてください。)

また、特筆すべきは改善案をあげるスペース「Product KAIZEN Idea」「テンプレート」の存在。

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これまでは、改善案の上げ方が明確ではなかったため、意見を上げるのが後回しになってしまってアウトプットまで至らないことがあったり、どうしても日々の業務の枠の中だけで考えた目先の改善に留まることが多くドラスティックなアイディアに繋げることが難しい状態でした。

そこでアイディアを起票する際にテンプレを簡単に利用できるようにし、そのテンプレの項目を埋めていくと誰もが簡単にバリューに沿った内容を作成できるようにしました。

内容自体はとてもシンプルですが、これにより各自のアイディアの内容がとても本質的で、ダイナミックになり、起票数も数件だけだった状態から100件を超えるアイディアが全社内から集まるようになりました。

このバリューを反映させた「テンプレート」は、議事録作成やタスク作成時にも選べるようになっており、内容に応じて適切なバリューを選んでテンプレを展開します。

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例えば未来から逆算する「BTF会議」を選んだ場合はこんな感じにテンプレートが展開されます! (*BTF=Back To the Future)

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一見シンプルな仕組みですが、細部まで意味のある作り込みが施され、徹底的に散りばめられている状態が、MOSHメンバー全員が無理なく自然にバリュー起点で考えられる状態を支える根幹となっています。

完了までおよそ一ヶ月のスピード改革。どんな工夫が?

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ー 来来さん、改革発案から改革完了まで一ヶ月ほどでしたよね

そうですね、期間は一ヶ月くらい、リプレイスは1,2日くらいで終わったと記憶しています。

ー スピード改革でしたが、発案から実行まではどのような流れで行ったのですか?

まずは発案前にCEOやボードメンバーとの間でNotionが使いこなせていないの勿体無いよね、という話はしていました。これを取り入れたら便利になるよ、というのを先に提示したり、ただ「こういうことしたい!」ではなく、Notionのメリットを提示していましたね。 元のデータを残したまま、小さく変えてアウトプットを見てもらったり、またNotionをよく使っているメンバーにもSlackでライトに相談してスタンプで反応をもらったりしていました。

実例を何度か見せた時の反応が良かったので、ガッツリ変えようと言った時もすぐに賛成してくれて大改革の実行に踏み切った形です。そこまでの流れを全部踏まえて一ヶ月くらいでした。

ー 現場の混乱は起きなかったのでしょうか?

事前に全体会議やSlackでの周知をしたり元々Notionをフル活用しているメンバーには個別で連絡したりしていたおかげで、たまに提案や質問があったくらいで幸い大きな混乱は起こさずに無事終えることができました。

また、文字だけだと伝わりづらいので、Notionの活用方法を動画で撮影して「こういう風に使ったら便利だよ!」を提示したこともよかったかなと思います。

ー バリューの浸透について、発案時はそこまで意識していなかったと聞きました

そうですね、冒頭でもお話ししましたがはじめは、散らばっているドキュメントや個人のタスクの把握、データベースの整備、などに課題を感じていて、もっと整っていれば個人間、チーム間の協力もしやすくなるのに、という想いが先にありました。

そこから改革を進める中でバリューの浸透にも使えることに気づき、組み込んでいきました。まだ改善の余地はあるものの、結果的に良い状態を創れたなと思っています。

特に先述した「Product KAIZEN Idea」を取り入れることで、バリューの基準でアイデアを発想できるようになり、質の高いアイデアが大量に出てくるようになりました。

また、Sync Blockという機能も効果的に活用しています。あるブロックの記述を修正すると、同期している全てのブロックに反映される、という機能です。 重要な情報ほど、いろいろなドキュメントに登場するのですが、掲載場所が増えるほど、更新漏れなどのリスクが発生します。そういう重要な指標はすべてSync Blockで管理していて、どこに転載されようが常に最新の状態が保たれる、という工夫をしています。

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ー 便利な機能がふんだんに組み込まれていますよね。改革にあたり障壁になったことはなかったのでしょうか?

事前にNotionのことについて発信しているpodcastやNotionの公式ページでの紹介などをよく見ていて、そこで自分でできることとできないことを調べていました。できるという自信を持てたのでやるべきことを迷わなかったですし、事前情報のおかげで大きな障壁はなくスムーズに終えることができたと思います。

ー なるほど、事前の準備をしっかりと行っていたのですね。来来さん今日はありがとうございました!

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